上場廃止の選択―「すかいらーく」の経営者2006年06月08日 22:01

国内最大の外食チェーン「すかいらーく」が、経営陣によるMBO(Management Buy-out)の実施後、株式を非公開 とする方針を固めたとか(日本経済新聞 本日朝刊 14版 一面トップ)。 Webでは正式決定を伝えている。 外食の国内市場規模は、1997年をピークに縮小しつつあり、少子高齢化の傾向のなかで、かつてのような増収増益の再現は困難と判断し、一部事業 の整理・縮小や新業態への転換をはかる道をめざすとすれば、短期的利益追求や増配要求を強めようとする「株主」と一線を画すのが得策と判断した、ということのようだ。上場してこそ可能となる「巨額の資金調達」や「高い信用力」をいわば捨ててもそれを補うメリットがある、と見ての判断なのであろう。先日、村上世彰逮捕に関連して「経営者支配の『逆襲』?」をエントリーしたが、まさに経営者支配を貫徹しようとする強い意思が表現されているように見える。投資ファンドなどに掻き回されてたまるか、といったところか。全株式を取得するとすればそれに必要となる金額は、2718億8300万円。国内で過去最大のMBOということだ。「株主資本主義」からの転換コストは安くはない・・。