激減―大学生の公務員希望者2006年06月16日 22:01

昨日の『朝日』に公務員試験を志望する学生が激減しているとあった。 (Webではこちら)。昔から、景気の浮き沈みと公務員志望者数は逆に動く、といわれてきた。私たちの実感とはいささか違って、2002年2月に始まった景気拡大局面が、高度成長期のいざなぎ景気(4年9ヶ月)を超えて継続する、との観測も出始めたが、この環境が学生の民間企業への流れを生み出し、公務員を希望する者の減少をもたらしている、ということなのだろう。早い話「バブルのころに似てきた」わけだ。

ところで、朝日の記事の強調点は、景気のことよりもむしろ「『官から民へ』『小さな政府』の小泉改革で、これからは役所では面白い仕事ができそうもない、と学生が(は)敏感に感じ取っている」(今村都南雄中央大学法学部教授)点におかれている。本来、「何から何まで民にゆだねることに問題はないのだろうか」と発想するのがまともな学生だと思うのだが、いまじゃそんな学生にはめったにおめにかかれない。あくまでも時代のメイン・ストリームにのることがスタイルだからだ。

本日のぜミの時、これを話題にした。「この大学でも、学生の公務員離れが始まっているのだろうか」と。学生の一人いわく。「そんなことはないはず。だって、自分もふくめてここの学生は、日々新聞を読んだり、ニュースを見たりするっていうのはないので、世の流れなんか知らないはずだから」。

ここまで客観的に分析できる態度は、ほめるしかないのだろう・・ね。