日本最大の産業の衰退・・2007年04月29日 13:55

ちょうどミレニアムなどという言葉が話題になっていた時だったから7,8年にはなるだろう。 その頃、仙台に転居して間もない知人が、「先日、遠くに住む友人がクルマで訪ねてきた際に、 道に迷ったということで途中電話がかかってきた。友人のいるという地点から家までの経路を 教えたわけだけど、後から全然参考にならなかったとしかられた」と言っていたのを思い出し た。その知人が、なぜ叱られたかというと、家までの道順を伝える際に、いまいるところを東 の方にまっすぐ進み左手にパチンコ屋が見えたら左に曲がって、云々というような説明をした ところ、実はパチンコ屋が1軒ではなくいっぱいあって、経路を教えるための目印としては まったく意味がなかったから、というのだった。

昨日の河北新報に「パチンコ業界大 手(業界6位)、ダイエーの経営破綻」の記事があった。あまり認識されていないが、実はいまな お日本最大の産業がパチンコ業である。ひと頃は30兆円産業ともいわれ自動車産業を軽くしのい でいた。今は20兆円台前半の規模のようだが、それでも自動車産業に匹敵する水準と見てよい だろう。それが衰退スパイラルに突入したということのようだ。河北の記事によればパチンコ 人口は10年前に比べ1千万も減っていまでは1,700万人程度になっているらしい。「客をつなぎ 止めるため新台入れ替えのサイクルが早まり、店の負担はどこも大変。投資した金を早く回収 しようと出玉を絞るから客も離れ、悪循環」が続く。これに警察庁による、ギャンブル性の低い 機種導入の指導が加わるということらしい。

もちろん、より根本的な背景には、娯楽の 多様化とか、所得格差(パチンコ玉も買えない層の出現)の問題などいろいろある とみなければなるまい。はて、自分の場合は、最後にパチンコしたのはいつだったか?30年 近く前だったか・・。ともあれ、いまであれば道順を教えるのにパチンコ屋を目印にできる?