ニートが減り始めたなかで ― 2007年05月24日 22:41
一昨年から、新しくゼミ生を迎えた時に、ある質問をしている。ニートの若者たちとボランティア
に取り組むあるNPOの主宰者が、ニートといわれる若者に「いま、一番欲しいものは何?」と訊ねる
と10人が10人まったく同じ答えになったという。その答えは何だと思う?というのがその質問。一昨年
と昨年は、連休前に訊いていたが、今年は諸事情によって5月も下旬のこの時期になった。ニート
(NEET)という言葉は知っていても、それが90年代の末にイギリスで使われ始めたこと、その語源は
何かということまでいえる3年生はいまだに多くはない。だからなのか、学生たちの推論も「正解」か
らはだいぶ遠い。今年は「仕事」「お金」「友人」「時間」「自信」などが出た。
「やる気」とか「夢」とか「根性」と推測した一昨年、昨年の3年生とはいささか違う反応だった。
ところで、くだんのNPOの主宰者が紹介した正解とは?。ニートたちが 異口同音にもらした「いま一番欲しいものとは?」。「正解」は「別に」だった。NPOの主宰者が、 「そりゃないよ。一つくらいあるだろう?」とさらに畳み掛けてようやく引き出した反応が「やる気」 「根性」。一昨年、昨年の3年生が推察したものとかぶっている。
年配者なら推測しそうな「お金」 や「クルマ」など、物欲を前提したものではないところが現代日本のありようを象徴しているし、一昨年、 昨年の3年生がむしろニートの心性に 通じていたように思われるところが目を惹く。実は様々な問題をかかえつつ、景気回復が見られるなか、 ニートそれ自体は減少し始めており、それだけ現3年生にとってはニートという存在のリアリティが薄く なっていると言えるのかもしれないね、というのが本日の感想。
ところで、くだんのNPOの主宰者が紹介した正解とは?。ニートたちが 異口同音にもらした「いま一番欲しいものとは?」。「正解」は「別に」だった。NPOの主宰者が、 「そりゃないよ。一つくらいあるだろう?」とさらに畳み掛けてようやく引き出した反応が「やる気」 「根性」。一昨年、昨年の3年生が推察したものとかぶっている。
年配者なら推測しそうな「お金」 や「クルマ」など、物欲を前提したものではないところが現代日本のありようを象徴しているし、一昨年、 昨年の3年生がむしろニートの心性に 通じていたように思われるところが目を惹く。実は様々な問題をかかえつつ、景気回復が見られるなか、 ニートそれ自体は減少し始めており、それだけ現3年生にとってはニートという存在のリアリティが薄く なっていると言えるのかもしれないね、というのが本日の感想。
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