〈チェ 28歳の革命〉を観る2009年01月19日 22:33

クルマの12ヶ月点検を受けた。従来は取りに来てもらうスタイルだったが,今回は持ち込み。仕上がりまで60~90分くらいとのこと。いささか中途半端な時間だが,ゆっくり歩いても10分ほどのところにシネコンがあるのを思い出した。ちょうど〈チェ 28歳の革命〉がかかっているのは知っていた。電話で問い合わせるとちょうどいい間合いとのこと。直行する。館内に入って驚いた。まるで時間割1コマめの大学の講義のような風景だ。観客がかぞえるほどしかいない。

で,キューバ革命50周年を宣揚する映画作品は,どうであったか。ベニチオ・デル・トロ扮するチェ・ゲバラは悪くはなかったし,退屈した,というわけでもないが,身を乗り出すということもなかった,というのが率直な感想。50年前のキューバという時空を舞台とするいわば時代劇といえばよいか。武装蜂起なのにその必然性を感じさせるリアルさと理路がない。革命のモラルを貫いたチェ・ゲバラに焦点をあわせた意図はわかるが,いまなお多くの人が彼に惚れる不思議に接近する想像力も希薄だ。彼の人となり,というのであれば,むしろ「モーターサイクル・ ダイアリーズ」の方がよほどうまく描いたといっていい。

連続ロードショーということで,来週にはPart2〈チェ39歳 別れの手紙〉が封切られる。が,初日にどうしても,という気持ちはわかない。

オバマは,キューバにある米軍基地(=グアンタナモ空軍基地)の閉鎖を考えているという。いまのキューバをベンチマークにチェ・ゲバラまで遡及する,という表現回路だったら時代劇にならずにすんだかもしれない・・。

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