大晦日―地方紙の魅力など2009年12月31日 18:33

「青森駅は雪の中」
一昨日ささやかな祝い事があり,
青森に行った。
帰りの「青森駅は雪の中」のおまけつき。

旅や旅行で他所に行った時,
可能な限り,地元紙を買う。
青森には『東奥日報』がある。
きのうの朝刊トップは,
「脱路上生活 念願のアパート入居」
長い路上生活ののち,
渋谷での雑誌売りが,
なんとか生計への展望をもたらし,
念願のアパート入居がかなった
という,八戸出身の元ホームレスの話である。
地方紙ならではの味わいがある。
地域に焦点を絞る,その編集のスタンスに
非常に好感が持てる。

そして,興味をそそられた記事がもう1つ。
フリーペーパーからいまの時代を覗く
という企画である。
無料で配布されるフリーペーパー。
この「敷居が高くない雑誌に」
載った「硬質な文章」の話である。
硬質な文章の書き手として
登場するのは藤原新也。
フリーペーパーでも,
文章を十分に味わう読み手が
出現しているのが現代なのだと説く。
読み手が真剣になるのであれば
当然書き手もそれを意識して文を書く。
藤原の場合,
「書き手と読み手の関係を完全にフラット」化するのが
読まれる文章を綴るコツなのだ,とある。

生活日常における人間関係のフラット化が,
いろいろな形をとりつつ,
進行していると感じられるようになってから,
結構時間が過ぎた。
「タメ口」などというのが,
話題になったのはその1つの表れであった。
それが,雑誌の文章をめぐる,
書き手と読み手の間にも浸透している
というから面白い。
しかも,フリーペーパーの動きに,
それが明白というのだから・・。

「フラット化」なる現象。
現代を読み解くキーワードとして
様々な視点から考えてみたい。

今年もあと5時間半ほど。
どうぞ佳いお年を!!

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://g-village.asablo.jp/blog/2009/12/31/4788443/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。