「仕分け」の仕分け2010年11月18日 12:07

連日「事業仕分け」第3弾のニュースが流れる。
昨日槍玉に上がった1つに「総合特区」があった。
「総合特区」は現政権のアイキャッチャーである。
という看板政策である。
その予算計上が「見送り」となった。
首相みずから音頭をとる政策も,
「仕分け」の対象から外さない,
という点で溜飲を下げ,欣快の至りと
受け止めた向きもあろう。

「しかし,ねぇ・・」と思わざるをえない。
「見送り」の理由が釈然としない。
計上予定額「820億円」の積算根拠が不明だから,
という仕分け人の言い分が腑に落ちない。
仕分けの指揮をとる枝野幸男曰く,
「いくらかかりそうなのか分からないという中で
800億円と言われたって『はいそうですか』と,
どう考えたってならない」(朝日朝刊)。

本当に「どう考えたってならない」のだろうか。
具体的に積算根拠を明快にしさえすればよいのだろうか。
積算根拠を示した瞬間,
「新成長戦略」の色がなくなる,
凡庸・月並み・陳腐の出番となるのがオチではないのか。

クリエイティブな発想こそ求められるものではないのか。
クリエイティブであることを追求するのだとすれば,
「まず,これ(=800億)で斬新な企画を!」
というのがとるべきスタンスではないのか。

「どう考えたって,仕分け実績をあげたいだけ」
としか思えない。
「事業仕分け」のナンセンス,
厭わしさがせり出す,今日この頃ではある。