「ハム」をつまみに地酒を飲る?!・・・2006年10月28日 19:38

日本ハムが日本シリーズを制した。44年ぶりの凱歌だという。当時は東映フライヤーズ。 まだ映画産業がプロ野球球団をもてる時代だった。日本ハムは3年前本拠地を札幌に移した。 それまでのホームグラウンドは東京ドーム。ドームをジャイアンツとシェアしていたが、 観客数はジャイアンツが常に圧倒した。日ハムは、年間ボックス席がまったく売れず、途方に暮れていたらしい。 それが札幌に移って一変した。観客動員数が大きく伸びた。今年の後半はとくにすごかった。1試合に 4万人以上の観客が押し寄せた。新庄効果もあっただろうが、日ハムが、地元の球団として 受け入れられ、北海道に定着したあらわれだった。ひきかえジャイアンツ。その人気の低落 ぶりは見るに忍びない。Aクラスにも入れないと判明した後は、すでに視聴率が一ケ タになっていたこともあって、TV中継もなくなった。全国ブランドだったジャイアンツの 凋落。今回の日本シリーズの北海道でのTV視聴率は平均50%を超えた。瞬間最高は74%弱。 すご過ぎる。異常だ。

日ハムだけではなく、中日、阪神、ソフトバンクなどいまや多くが地域密着型。そうでないと 盛り上がらない。ヤクルは神宮(東京)ローカルとして支えられている。楽天も 定位置(6位)から一度たりとも動かないが、むしろ地元仙台のファンの支持はじわりと増えている。

要するに、プロ野球は、かつての清酒(日本酒)と同じ道をたどっている。 1970年代までの日本酒は、いわゆる全国ブランドが国内のすみずみにまで浸透していた。 地酒は、地元の好事家のみがたしなむマイナーな酒に過ぎなかった。しかし、いまや(清酒が他のアルコールに押されっぱなし という点は措く)、地酒が圧倒的な人気を得ている。酒屋では、全国ブランドは控えめにおいてある だけになった。ほとんど目立たない。

日ハム優勝について、福田和也がTVのある番組で「地域密着型プロ球団経営 という新しいビジネスモデルの誕生だ」というような知った風のことを言っていた。同じようなことを指摘する者は少なくないだろう。

ここでは、日ハムのありようを、グローバリズムに対する「カウンター・グローバリズム・モデル」(にもつながるもの) として考えられるだろうか、と提起してみたい。これは、あり!だろうか?

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