マイクロソフト〈帝国〉はいつまで続く?2007年01月30日 09:43

マイクロソフトが5年ぶりにOSを更新した。本日午前零時の発売を前に、情報家電の量販店には行列ができたという(日経Webサイト)。もっとも、この日経の記事によれば予約の数は5年前のXPの時の半分ほどだとか。かつて 以下のような文章をある雑誌に書いたことがある。

 徹底して営利的であり、あくなき利潤追求の化身とも目されている「マイクロソフト」のOSユーザーは、かつてのいわゆる護送船団方式よろしくマイクロソフト〈帝国〉のなかにすっぽりと包み込まれ、インキュベイトされているということになるが、これはマイクロソフトのOSを購入することが、いわばマイクロソフト〈帝国〉ないし〈共同体(ワールド)〉のメンバー(会員)になることにほかならないということに淵源している。(『アソシエ13』御茶の水書房、2004年)

これは、GNU/Linuxに代表されるオープン・ソースコードOSでは、万が一ウィルス攻撃に遭遇したとして、そのリスクを引き受け、的確な対応策を講じなければならないのはオープン・ソースコードのOSを導入した個々のユーザー自身にほかならず、OS導入を自ら決定した責任は自らが負うほかない、という関係になっている、ことと対比したものであった。つまり、大雑把に言えば、さしあたり市場原理とは逆のベクトルをもち、非営利的でボランタリィな側面が注目されるオープン・ソースコードOSが、実は「自己決定・自己責任」という市場原理主義イデオロギーのキャッチ・フレーズに見事に呼応するかのような格好になっている、ことを強調したものであった。

と、すれば、XP時に比べて 新発売に際しての盛り上がりがいまひとつだというのであれば、それはマイクロソフト〈帝国〉の衰退の兆候なのであろうか。ここが興味を呼ぶところである。

いずれ、新OSのVista。その開発には幾多のインド人技術者が関わったといわれる。本日は、インド独立の父、マハトマ・ガンディーが、ヒンドゥー原理主義者によって暗殺された日(1948年)。奇妙な符合というべきかも知れない。