“農婆”破綻2007年10月28日 22:13

90年代の初め,設立間もないNOVAが,「NOVAおばさん」のTVCMを流し,世の耳目を集めたことがあった。NOVAと“農婆”の組み合わせが,確かに今も記憶に残っている。その数年後,早稲田小劇場上がりの山崎一が,「NOVAの“鈴木さん”」でCMデビューし,瞬く間に広く知られるアクターになった。要するに初期のNOVAには人の目を奪う勢いがあった。そのNOVAが,受講料をめぐるトラブルが引き金になって経営破たんに追い込まれた。一昨日「会社更生法」の適用を申請したという。受講料をいわゆるクレジット会社を通じて分割で先払いするビジネス・モデルがはらんでいる問題が一挙に表面化した格好だ。債務総額450億円弱。契約の残っている受講生30万人。路頭に投げ出された講師(外国人講師)4,000人。すさまじい数だ。

経営再建の支援企業の候補として,流通企業とIT関連企業が上がっていることがいささか関心を呼ぶ。具体的には,丸井グループやイオンなどの流通企業と楽天,ヤフーといったIT企業。「丸井,丸井は駅のそば」を久しぶりに思い出した。駅のそばにある丸井で“駅前留学”というわけか・・。ともあれ,“留学”勉強したあとはお店でお買い物,というのが魂胆なのだろう。他方,楽天,ヤフーはそれぞれ楽天トラベル,ヤフートラベルをもつ。海外旅行と“駅前留学”とを連動させたいというのがそのネライということか。もちろん,ネットで“英会話勉強”という,もはや駅前に行かずとも“勉強”ができる環境というウリもある。とすれば,支援企業はネット企業のいずれかになるのではあるまいか。果たしてITで瀕死の“農婆”は救えるか。

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