久しぶりだなぁ、この人物名2006年07月13日 21:02

今朝の日経新聞の40ページに次のような文章が載っている。書き手が、学生時代を回顧しつつ、ある人物に焦点を当てたところと思っていただきたい。

「酒に酔うと泣き上戸だった。議論が煮詰まってくると、『苦しいんや』と呻いた。強い風が吹けば飛ばされそうな痩身で、デモに行くとみんなが自然に○○を取り囲むようにして守った。決して陰気な男ではない。豪快に笑った。まるで喉の奥に陽光が差し込むほど、天を仰いで呵呵大笑した。」書き手は、小松左京。だとすれば、○○はおのずから分る、か?


答え。高橋和巳。小松左京の「私の履歴書」の12回目の一節。小松が、京大時代に、共産党から「文学同人誌『京大作家集団』」の乗っ取りを命じられて、潜入し、“洗脳”を開始した状況が描かれた箇所。結局“乗っ取り”命令はうっちゃって、“文学する”ことに純化する様子が微笑ましい。きょうの最後の箇所はこうだ。「高橋とは気が合った。彼も私もドストエフスキーに傾倒していて、文学論を始めると終わらなくなった。・・・高橋のことを書き始めると止まらなくなる。」

待ち遠しいなぁ、明日の日経 ((o(^∇^)o))。