みちのくの「おおじしん」2008年06月14日 19:48

つい数週間前に,「次に危ないのは日本の・・。」とここにエントリーした。中国四川省の「大地震」の報道を見てのことだった。今朝,みちのくをマグニチュード7.2の「大地震」が襲った。ちょうど1時限目にある講義を始めたばかりのタイミングだった。グラっときたと思ったら,次の瞬間に激しい横揺れが続いた。すごく長く感じる揺れである。受講生には,この講義室はキャンパス内では一番新しい,耐震基準も満たしているはずの建物にあるから,慌てなくともいいと告げた。立ち上がろうとしていた学生も席を離れるのをやめ,椅子に座りなおした。ちょうどネット情報を使いながらの講義中だったから,さっそくマスメディアのサイトを開き情報を得ようと試みた。しかし,発生後3分ほど経っても,地震に関するものはまったく見当たらない。で,学生にも同時に操作するように頼みながら,ケイタイでのニュース閲覧に切り替え,ようやく震源地が岩手県内陸部の水沢付近,震源の深さは約8キロ,マグニチュード7.0(その後7.2に変更)というのを知った。ちょうどその時,遅れて教室に入ってきた女子学生が,駆けつけるタクシーのなかのラジオで聴いたという情報を伝えてくれた。当然の事ながらケイタイによるものと同じ。ネットは,マスメディアのサイトに関する限り,この段階でもまだ更新されず,唯一Yahoo!の地震情報サイトが詳しい内容を伝え始めた。教室のある地域の震度は5弱。人は,ネットの時代と呼ぶ。しかし,きょうの経験に基づく限り,インターネットは,ラジオなどの旧メディアの速報性にはかなわないと見た。

講義を終えて,研究室に引き揚げると,中は見るも無残な,書物と書類が散乱する空間と化していた。本来であれば,すぐにでも片付け作業に取り掛かるところであるが,午後の用事にあわせて上京する予定だったから,新幹線が止まっているのを承知のうえで,ひとまず駅に向かった。駅では,上りの新幹線の運転再開は,最初は12時半,ついで13時となり,結局は13時半まで待たねばならないことが判明した。駅の係員は,再開しても,各駅に停車する運行となり,東京まで最低2時間半はかかることになるともいう。ということは,順調に行っても用務先到着は16時半過ぎ。用件は,13時半から17時半だったから,結局上京することは断念した。キップの払い戻しを受けたあと,研究室に戻り,数時間かけて地震前の状態に限りなく戻した。

その後,久しぶりにビールをハコ買いするために量販店へ。自動扉が開くと,酒の匂いに出迎えられた。と,書いているうちにも,あっ,また余震・・。