美術館が危ない、納豆のように危ない!?2007年01月15日 22:46

朝日の朝刊(12版 9頁 オピニオン面)に、清水弟署名入りの「博物館法改正 議論本格化」が載った。 「議論本格化」の背景は、昨今の様々な法「改正」の動きとは違っているの が目をひいた。と、いうのは背景になっているのが、小泉時代の「『公営組織 の法人化、民営化』で、博物館や美術館に導入された指定管理者制度や、これから始ま る市場化テストへの危機感」にあるということだからである。2003年の「地方自治法」の「改正」に よって生まれたのが指定管理者制度。従来、公共の施設の管理者を地方公共団体(およ びその外郭団体)に限定してきたのを民間企業(含株式会社)にもオープンにするというのが その内容。だから日本学術会議が「博物館が危ない!美術館が危ない!」とい う講演会を主催した(昨年11月)というのも当然だし、それが「博物館法改正」の議論 の活性化につながったというのも頷ける。

国立西洋美術館館長の青柳正規によれば 「人間は経済のために生きるのではない、手段でしかない経済のために、文化をやせ細 らせるのが指定管理者制度だ。タリバーンの文化破壊に匹敵する」ということになる。 至極もっともな指摘というべきだ。

一昨日、スーパーマーケットに行った際に納豆売 り場が異様だったのを思い出す。そこには『「発掘あるある大事典Ⅱ」(フジテレビ系列チャンネル)で 納豆がダイエット食材であることが放映されました!!』というような趣旨の張り紙が あり、商品としての納豆は全くない(完売)状況があったからである。恐るべし「情報番組」。 2週間もすればまた元に戻ることは目に見えている。が、恐るべし「付和雷同」。博物館や 美術館の管理が民営化されれば、「市場の声」とやらのわけのわからないものが幅を利かせつつ 、展示企画はまるでテレビの情報番組(バラエティ番組)状態になるだろう・・。これだけは ネバー、ネバー (;^_^A 。

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_ ダイエット・チャレンジ!毎月2kg!! - 2007年01月18日 15:13

「あるある」で紹介された「納豆ダイエット」、、大人気らしいですね。納豆が売り切れだなんて、本当に信じられません。