インドIT企業訪問2006年08月03日 23:24

来月、インドに行く予定がある。インド企業およびインドに進出している日本企業、政府(中央政府・地方政府)などにヒアリングするためだ。これまでは毎年夏に中国に行ってきたが今年はインドにウィングをのばした。

今日はその前提作業として、インドのソフトウェア産業では上位3位に入るWiproの日本のオフィスを訪ねた。横浜ランドマークタワービル9F。応対してくれたのはWiproジャパンの社長。インタビューは2時間を超えた。同社はソフトウェア・サービス分野のオールラウンドプレイヤー。カスタム・ソリューションの開発、ITコンサルティング、ネットワーク・インフラ管理、アプリケーション開発・メンテなどを引き受けている。組込製品開発はとくに力を入れている分野だ。ケイタイやデジカメをわれわれが簡単に使いこなせるのは、動作用のソフトが組み込まれているからだが、こうしたソフトの開発を請け負っている。まさに現在の高度な工業製品の使用価値を実現するためのソフトウェア・サービスを提供している企業ということになる。製造業立国日本を支えるキー・インダストリーの鍵をインド企業が握る構図が浮かび上がってくる。Wiproでは、毎年1000人の応募者中わずかに採用が7人という“超狭き門”を潜り抜けた人材が働くという。話はつきない。

きょう特に印象に残った話。ゼロを発見したインド人、ITに強いインド人というのが話題になるが、ソフトウェアとは何?ということも目からウロコ風にストンとわかる話でもある。「アメリカとドイツと中国とインドのそれぞれの少年がソフトウェアを作った。結果、アメリカの少年のソフトは動かなかった。ドイツの少年のはいかにも律儀な動き方をした。中国の少年の作品は結構凝った作りと思わせるものだったがそれだけだった。そして・・。インドの少年のソフトはもっとも完璧で最もすぐれものだった。が、なぜそうなのかは誰にもわからなかった」