日本シリーズ覇者は“オレ流”2007年11月01日 23:02

中日が日本シリーズに勝った。53年ぶりだとか。53年前というのは1954年。わた しは,当時は,主流とか正統とかいわれているものをそのまま素直に受け容れる 小学校に入って間もない子どもだったから,プロ野球といえば巨人の熱狂的なフ ァンだったので,中日優勝のはっきりした記憶はない。ただ,フォークボールの 神様杉下茂とどこを守備位置としていたかは覚えていない西沢道夫の名前だけは 出てくる。それと,かすかに監督が天知茂(かと思ったら天知俊一という人だっ たようだ)というのも。ともあれ,ほぼAクラスには入りながら,優勝には届かないと いうのが中日のイメージである。そんな中日のイメージを,1953年生まれの落合 が砕いたということになるのだろう。

落合といえば,「プロ野球は金を 得るため」とか,結局ジャイアンツに移籍することになった際には「最高の金額 を提示した球団だったから」と実にあっさりと口にするということであまり良く は思われてこなかった。こうした発言の真意は実は・・,というエピソードもあ るようだが,今季中日の育成選手としてスタートし,今回MVPを獲た中村紀洋の 出来過ぎた話なども含めて,しばし面白おかしく語られることになるのだろう。 8回まで完全試合を続けた山井を,9回岩瀬に替えたこともあれこれ憶測を呼ぶに違いない。 とはいえ,まずは祝“オレ流”。

いずれ公僕はGPS(全地球測位システム)の監視下に?2007年11月03日 23:45

昨日の新聞(朝日・政治面)に「GPSで秘密行動させぬ」という小さな記事があった。防衛相・石波が,前事務次官の在任中の無断?休日ゴルフを教訓化し、防衛省幹部は居場所を明らかにすべし、と主張しつつ、GPS機能付ケイタイ所持の義務化をはかるという内容。 “軍事オタク”というのが石波の異名のようだが、まさにそれを証明する話とみられる。ピンポイント攻撃の威力に篭絡されてしまった軍事オタクといえばいいか。石波は「行動が把握されるのが嫌だったら、そんな人は防衛省にいなくていい」とも言ったようだ。そのうち、広く公衆に奉仕する者、つまり公僕たるものは、常に居場所がわかるようにしておくのが当たり前、ということになりかねない。個体識別技術の進化はとどまるところを知らない。例えば、今年の『情報通信白書』のテーマは「ユビキタスネットワーク」だから、あながち荒唐無稽な予断というわけではあるまい。生物、無生物を問わずあまねく(ubiquitous)存在するものに固体識別のタグを取り付け、ネットワークで連結する、これがユビキタスネットワーキングにほかならないからである。

身も蓋もない,話!?2007年11月06日 22:10

コンビニ最大手のセブンイレブンが,一店舗一日当たり売上高(=日販)で初めて首位を明け渡した(日経・企業総合)。セブンイレブンは,ITの活用を取り入れたいわゆる発注仮説法を駆使して,他の追随を許さない商品力を発揮しつつ,日販でトップをキープしてきたが,ついにJR東日本系コンビニの「ニューディズ」に抜かれたようだ。とはいえ,ニューディズが,セブンを抜いた最大の要因は,立地にあるらしい。なんのことはない,駅ナカのコンビニだからというわけだ。

ひねりも何にもない話。そういえば,NOVAのスポンサーも決まったが,これまたひねりもなんにもなく,英会話教室を営業してきた企業とのこと。身も蓋もない話が続く。小沢,辞意撤回のニュースもそう・・。

ところで,コンビニの日販はトップに立ったニューディズですら66万円ほどに過ぎないって(標準的な店だと40万円もあれば良いほうだって),コンビニに覆面して押し入る人たちは知っているのだろうか(;^_^A・・?

「中国」と「秋雨」2007年11月10日 22:01

「中国」そして「秋雨」とくれば,どうしても武田泰淳の小説を思い出す。清朝打倒の武装蜂起を画した廉で斬首処刑された秋瑾女史を主題とする,あの『秋風秋雨人を愁殺す』である。今朝,NHKテレビを見ていてふとそんなことを連想した。というのは「原題が“秋雨”(Autumnal Rain)」という,日本人女優が主演する映画「北京の恋」が取り上げられていたからである。

ところで,この「北京の恋」。清朝末期とは全然関係なく,舞台は現代。京劇にはまってその勉強をする日本の女の子と,やはり役者修業の身の中国人の男の子が出てくる話で,背景には祖父の時代の「中日戦争」の影が・・という,聞いた限りではいささか凡庸な組立の映画に過ぎないと思われた。

では,なぜ今朝見たテレビが印象に残ったのか,といえば,主演の前田知恵という俳優の感性が,まさにいまの中国のプレゼンスを象徴しているように思われたからだ。彼女は,高校の時に映画の仕事をしたいと思い始めたが,これまでの役者志向の日本人とは違って,ハリウッドとかヨーロッパの映画ではなく,中国映画にこそ未来があると確信したというのである。ここが面白い。高校を出て直ぐに,単身北京に向かい,中国語の研修を1年ほど受け,ついに中国で映画を学ぶとすれば最高峰の大学といわれる北京電影学院の演劇科に100倍の難関を突破して合格する。外国人初の本科生だったという。

島田雅彦が,昨日の河北新報(「現代の視座」)に,最近中国を訪れたことを書いていた。日中合作映画にシナリオを提供した関係で,中国電影界の実態を見てまわったが,中国は「目下,映画の黄金時代というべき活況を見せつけられた。」「いずれ,日本の監督や俳優たちも中国電影界に雇われ,アジアン・スタンダードの映画作りに奉仕するようになるのは確実だと思った」とまで言い切っている。とすれば,その先駆者こそ前田知恵という俳優なのだろうか。この俳優,これから露出度を高めてきそうな予感がする。