「古い本を捨てられない・・・」 (日経から)2006年05月28日 22:29

今日の日本経済新聞(13面 セカンドステージ)。「古い本を捨てられない・・・」人のための「蔵書整理の処方せん」が特集されている。10年ほど前引越した時、手伝いに来てもらった知人に「ダンボールに入れても、入れても本が湧いてくる」といわれたし、その後も蔵書は一貫して増え続けている身にとって、とっておきのいい方法があるのかと大いに期待して読んだ。が、結論から言えば、これだという「処方せん」は無い・・らしい。一応書かれている本を減らす5つの方策というのは、①移す(自分に関わりのある他の空間に移す)、②預ける(有料で保管してもらう)、③贈る(寄贈する)、④売る(古書店に)、⑤捨てる、である。いずれもだれもが考えることだろうし、しかも決定打にはなりそうもないことだと直ちに直感されることばかりだ。

とはいえ、現在、有料倉庫という空間へ「移す」とともに「預ける」ことをささやかに実践している立場からすると、記事の中に「ダンボール1箱」から預かり、必要に応じてそれを取り寄せることができるサービス(専用ダンボール箱=263円と月に210円の保管料および宅配代)とか本の寄贈を求めている学校図書館と寄贈したい本のある個人とのマッチングを行っている 「ほんぞうネット」というのがあることとか、「お金にならなくてもいい」というのであれば古本と山林とを交換することもできること (「たもかぶ本の街」)がわかった。自分ではこの手を使おうとは思わないものの、社会的な拡がりで蔵書本の整理についてあれこれ工夫がなされているのは興味深いことではある。

もっとも、この記事の最後のところに「『ビブリオマニア(蔵書癖)』という言葉がありますが、古い本を捨てられないのは心の病なのだ」とあり、「あゝ、やっぱりね」と妙に納得させられた・・・のも事実(;^_^A。