市場原理主義を撃つ視角2006年02月07日 10:00

今日の朝刊(共同通信配信。みちのくでは河北新報)に掲載された次の文章。「国民は勝ち馬のチャンピオンとして、堀江容疑者に喝采を送った。彼が日本に立ち込める閉塞感を突破してくれる改革の旗手に見えたのだ。閉塞感の元凶が、実は市場原理主義であり、彼がその象徴、申し子であることに気付かずに。」その前では「『ミニホリエモン』は山ほどいる。問題はルール違反そのものではなく、背後にある市場原理主義が根本的に間違っているということだ。」とも主張する。筆者はだれか?答えは藤原正彦お茶の水女子大教員。数学者であるが、むしろ今では時事評論家だ。最近の注目作は『国家の品格』。基本的視角はいわゆるナショナリストのそれだ。つまり「市場原理主義」を、まだ実現したことのない構想社会の視角から撃つのか、あるいは藤原のようにかつて具体的に存在していた「共同体社会」(藤原は「武士道精神」と表現する)の視角から撃つのか、の問題があるということだ。あらためて社会を構想する波とかうねりがやはり生じつつあるとみるべきなのだろうか。