コウハンゼンセイリテツヅキ?!2006年04月28日 18:58

ホリエモンが保釈された。起訴事実を一貫して否認している被告が、初公判前に保釈される例はきわめてまれだろう、と思っていたら、 公判前整理手続きという「司法改革」の一環ともいうべき新たな手法を適用したことが背景にあるという。この手法は簡単に言えばこうだ。裁判の迅速化のために、初公判前に争点を絞り込むのがポイントになる制度ということだ。予め検察側が公判で証明する予定の事実を記載した書面を、弁護側はこれに対する認否を示す書面を、それぞれ地裁に提出する。地裁は、いったん提出された書面の内容の変更や修正はできないことを前提に――言い換えれば保釈後の証拠隠滅はほぼ不可能ということを根拠に――保釈してもOKと判断した、ということになる。長期間拘置することによって、いわゆる自白を引き出す捜査が「人質司法」として長い間批判の対象になってきたが、原則全国民がその対象になる裁判員制度が3年後(2009年)までにスタートするのを念頭においた結果として今回の対応があったというになるのだろう。司法改革が目に見える形で行われているということをアピールするために、ホリエモンはまさに格好の材料だったというわけだ。「完黙貫いたホリエモン、初公判前に異例の保釈!!」。なるほど、これを利用しない手はない・・。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://g-village.asablo.jp/blog/2006/04/28/345437/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。