歴史的特異日「8・15」2009年08月15日 21:57

一年の中で,不思議な(singular)ことに
ある特定の日に,
同一のある気象現象(晴れや雨etc.)が現れる日がある。
これを気象特異日と呼ぶ。
東京オリンピックの開催日となった10月10日が,
その典型例としてよく知られている。

気象の特異日に対して,
いわば歴史の特異日のような日が
8月15日ではないかと思った。
今朝,NHKラジオの「今日は何の日」を聞いて
ふと想像したのである。
ラジオでは,
1945年の敗戦記念日と
1969年のウッドストック・フェスティバル(史上最大のロックの祭典)
などを伝えていたが,
1971年のニクソン・ショック(金・ドル交換停止)のことも
取り上げていたからである。
サブプライムローンの問題だって,
もとをただせば
金ドル交換停止(金本位制の最終的崩壊)に行き着く。
資本主義においては,
最終的に経済の制御は
金と結びついた貨幣が
その基本機能をになうからである。
その基本がうしなわれたのがニクソン・ショックであり,
これをきっかけに変動相場制への転換が
各国で五月雨的にはかられた。
金本位制の最終的崩壊ののちも,
ドルが基軸通貨の地位を保ったから,
アメリカはドルの無制限な散布が可能となり,
これが世界中に過剰ドルとして堆積して・・,
というのがそのあたりのストーリーにほかならない。

1971年8月15日に,
いまの世界政治経済のあり方が規定されたのである。
そこで歴史的特異日の発想にとんだというわけである。

Googleで検索すると,
「歴史データベースon the Web」
というのがあった。
それによれば・・,
確かに8月15日は世界史的特異日
と呼べそうな気がしてくる。
例えば,
1549年フランシスコ・ザビエル鹿児島上陸
1573年室町幕府滅亡
1769年ナポレオン誕生
1867年英国第2次選挙法改正(都市労働者に選挙権)
1900年義和団の乱鎮圧

そして先に書いた1945年 1969年 1971年がある。
歴史的特異日と呼んでも差し支えないのではあるまいか。

そういえば
1996年には丸山真男が亡くなっている。
彼は,この歴史的特異日を選んだのだろう,
きっと・・。