私大の4割が定員割れ・・2006年07月25日 23:57

今朝の新聞各紙に「私学事業団」が公表した2006年度私大入試の概況が載った。見出しは「私大、4割が定員割れ」。定員割れの割合はここ5年、3割前後で推移してきたのが、今春は一挙に10ポイント以上上昇したという。定員割れの大学の実数は222校。ゾロ目・・

同事業団の分析によれば、18歳人口の減少、浪人生の減少に加え、大学や学部の新増設が相変わらず続いているからとのこと。かつては文科省の大学・学部新増設に対する“きびしい窓口規制”が大学関係者を震え上がらせていた。それが“ゆるゆる”になっている。つくりたければつくればいい、当局は関知しない。経営破綻に逢着してもしらない。経営努力が足りないだけだから。“大学という高等教育”を受けたいというニーズがあればそれに応じるのが当然・・。こうして少子化なんかなんのその、ダイガクの新増設がとまらない。

5,6年前、マイケル・ポーターは『日本の競争戦略』のなかで、日本の失敗産業の分析を縷々試みた。なかでもソフトウェア産業の失敗の原因の1つに「驚くほど低い大学の教育レベル」をあげていたのが思い出される。“大学”といわれる機関は増える。レジャーランド化ともいわれたことも“あった”レジャーランドであれば、この空間を、いやこの時空を愉しむ若者が湧出するはずだ。しかし、今の大学は、知の場はもちろん、愉の場からもほど遠い。

過日、コピーレフトについて説明した。この語呂合わせとしても魅力的なことばを講ずるのに、きわめてオーソドックスにコピーライトから話を始めた。で、目の前の学生に「コピーライトって?」と尋ねた。その学生は「正しいコピー!」と答えた。マジで。とほほ・・。