株主への“抵抗勢力”2006年11月10日 22:05

Web日経の、「『am/pm』『牛角』のレックスHD、経営陣が買収」という記事が目に止まった。 コンビニのam/pmや焼肉チェーン牛角を展開するレックス・ホールディング(HD)が、経営陣 による企業買収(MBO)に入るというもの。やや詳しく言えば、レックスHDと独立系投資会社 (アドバンテッジパートナーズ)が共同で特別目的会社(SPC)を設立し、このSPCがTOBによって レックスHDの株式を取得するということのようだ。買収額は600億円。

目的は何か。 ジャスダックでの上場廃止。なぜ上場廃止なのか?株主の短期的利得を得ようとする動き、支配から独立するのが必要だから。株主の思惑に左右されないビジネス展開をめざすということ。

企業支配ないし企業統治(コーポレート・ガヴァナンス)の主役が株主とは限らないことを強調したいようだ。株式が俄然人気の的になるなか、いわばこれに背を向け たチョイスと見ていい。「反動!」との謗りを免れないのを覚悟の上での決断というべきかもしれない。今では、小学校が「株ゲーム」を取り入れるようになった。こうしたいわゆる一億総株主家の流れに投じられた一石と見ておこう。