《架空と現実》―ムイシュキン

NHKの午後7時のニュースを見た。最初のヘッドラインにびっくりした。 目に飛び込んできたのが「松坂レッドソックスへ」。途方もない入札額 （5110万ドル＝60億円）にびっくりしたわけではない。夕方衆院特別委 員会で与党（自公）が、教育基本法改正を野党が欠席のまま、単独採決 したのがヘッドラインでは二番手ニュースに扱われたということに驚い たのである。さすがにニュースそのものでは、単独採決強行を先に持って きていたが、扱われた時間の長さは「松坂もの」の半分以下。そりゃぁ 60億円といえば、例えば楽天初年度の球団運営費総額（65億年）に近い し、今年の（日本の）ジャイアンツの全選手年棒総額35億円をはるかに うわまわる。15億円だったイチローのときの4倍でもある。すごいのは わかる。しかし、教育基本法がいじられ、改悪されて、なげかわしい 方に一歩踏み出したのもすごいことだろぅ？えっ？なげかわしい、かどうかはいちがいに言えんだろって？与党単独で採決を強行したのは、やましいからじゃないの？ 自民党の誰かが「よかった。よかった。強行採決の絵柄が流れなくて、よかった」と本音を漏らしていた・・。