米中間選挙、ブッシュ敗れたり2006年11月08日 22:58

選挙間際、いろいろなことがおきた。「フセイン死刑の判決」、North Korea「6者協議」再開、究極の選挙対策「株価上昇」も。そして本番。電子式投票機の不正操作とか、投票時の厳格な本人確認で、免許証などをもたない貧困層を選挙そのものから排除すること等等も行なわれたとか。ブッシュ陣営は何がしか得になる(と思った)ありとあらゆる方策をとったといううわさも飛び交ったアメリカ中間選挙。結果は「民主党、12年ぶりに下院を奪還」。上院も1票を争う接戦。要するにブッシュが敗北した。

10月下旬、7-9月の実質GDPの伸びが、4-6月比でわずか1.6%だったことが明らかにされ、このショックで株価も大幅反落し、「株高維持」(=究極の選挙対策)も10月末には消えていた。「イラク」のことばかりでなく、選挙の直前も直前、ブッシュにとってマイナス要因が一挙に吹き出ていたのも影響したのだろう。

それはともあれ、世界の政治的・軍事的秩序が大きく変わることになると見られる。まず「イラク」。これは、イスラエルも含む中東全体の動きにつながる。東アジアもそう。North Korea問題、米中関係。おそらく不変なのは「日米関係」だけ。先日、North Koreaが6者協議再開に当たって「日本は加わらないほうがよい。所詮、アメリカの1州なのだから加わる資格はない。協議の中味を知りたければあとでアメリカに聞けばよい」と喝破したような関係なのだから。市場原理主義者にして、「ナショナリスト」というねじれのスタンスを弄んだ小泉と同様、正統コンサーヴァティズムを奉じる安倍もアメリカにだけは従順だ。もちろん、ポスト・ブッシュとして、行く行く民主党政権が誕生すれば、むしろアメリカから日本を含む東アジアとの関係を再編する提案もあり得る。ネオコン穏健派の路線のような方針を前面に押し出して・・。テロ対策と形容されてきた対「イスラム原理主義」への対応。これもどう変容することになるのか。

今回の結果を前にして、二大政党制を称賛する動きが出てくるだろうが、日本ではある種の陥穽とならないともかぎらない、こわい話。用心、用心。

それにしても小泉は「いいときにやめたものだ。自分は読みが深い」とやにさがっているのだろうな。マジ目に見える・・。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://g-village.asablo.jp/blog/2006/11/08/700775/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。